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吉田修一さん「森は知っている」 [本☆☆☆]


森は知っている (幻冬舎文庫)

森は知っている (幻冬舎文庫)

  • 作者: 吉田 修一
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2017/08/04
  • メディア: 文庫



太陽は動かない』の前日譚です。吉田さんがインタビューで言っているところの「エピソード0」です。

南の島で知子ばあさんと暮らす十七歳の鷹野一彦。体育祭に興じ、初恋に胸を高鳴らせるような普通の高校生活だが、その裏では某諜報機関の過酷な訓練を受けている。ある日、同じ境遇の親友・柳が一通の手紙を残して姿を消した。逃亡、裏切り、それとも――! ?その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとなる初ミッションに挑むが……。
(出版社HPより)

産業スパイとして活躍する鷹野一彦の高校時代が描かれます。

18歳になったらAN通信の諜報員として働くことが決まっている、ある種のモラトリアムかと思えば、激しい訓練は始まっているし、諜報員デビュー(?)もしていて、一筋縄ではいかないミッションでのアクションシーンはページを繰る手が止まりません。

一方で東京からきた転校生の詩織に対して鷹野の抱くほのかな恋心が青春小説のようで、これはこれでいいです。ぶっきらぼうに詩織に接する、快活でやんちゃな鷹野が見せる暗い過去や使命のギャップがメリハリがあって読んでいて楽しいです。

『太陽は動かない』でライバル役として登場したキムが今作でも登場しています。因縁としかいいようがありませんね。

続編も楽しみです。


2020年に藤原竜也さん主演で映画化&WOWOWで連続ドラマ化するそうです。
有料なのでドラマは見られないけど、映画は楽しみです。
https://realsound.jp/movie/2018/07/post-228286.html

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