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森谷明子さん「れんげ野原のまんなかで」 [本☆☆]


れんげ野原のまんなかで (創元推理文庫)

れんげ野原のまんなかで (創元推理文庫)

  • 作者: 森谷 明子
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/09/11
  • メディア: 文庫



図書館を舞台にした連作ミステリです。
こんな作品が出ていたのを知りませんでした。。。

「霜降-花薄」「冬至-銀杏黄葉」「立春-雛支度」「二月尽-名残の雪」「清明-れんげ野原」の5編が収められています。

秋庭市のはずれもはずれ、ススキばかりがおいしげる斜面のど真ん中に立つ秋庭市立秋葉図書館、そこが文子の仕事場だ。無類の本好きである先輩司書の能瀬や日野らと、日がな一日あくびをしながらお客さんの少ない図書館で働いている。ところがある日を境に、職員の目を盗んで閉館後の図書館に居残ろうとする少年たちが次々現われた。いったい何を狙っているのか?(第1話「霜降――花薄、光る。」)
のどかな図書館を優しく彩る、季節の移り変わりとささやかな謎。『千年の黙 異本源氏物語』で第13回鮎川哲也賞を受賞した期待の新鋭が放つ、本好き、図書館好きに捧げる受賞第1作!
(出版社HPより)

地方都市の、そのまた市街地の外れにある図書館を舞台にした「日常の謎」系ミステリです。

新人司書の文子の視点で物語は進みますが、探偵役というよりは好奇心旺盛で行動的な助手といったところでしょうか。
魅力は先輩司書の能勢や、秋葉図書館の敷地を提供した大地主の秋葉氏などのキャラクターだと思います。「いい人ばっかり」という点はあるものの、ステレオタイプでない登場人物たちは物語に地域性を与えてくれているように感じました。

ミステリとしてはやや弱い気もしますが、大雪に文子が帰宅手段をなくして秋葉氏のお屋敷(豪農イメージ)に泊まることになる「二月尽-名残の雪」は懐かしささえ覚えました。

続編も出ているようで、楽しみです。

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