松尾由美さん「九月の恋と出会うまで」 [本☆☆]
初読みの作家さんです。
ファンタジー恋愛小説かと思えば、途中からゴリゴリのSFに…。
「男はみんな奇跡を起こしたいと思ってる。好きになった女の人のために」―‐ある日北村志織は、自室の壁の穴から”一年後の今日”を生きているという人物の声を聞いた。「平野です」その人物は、同じマンションに住む男性だという。半信半疑ながら、平野に言われた通りに行動する志織。平野にはある目的があった――「書店員が選んだもう一度読みたい恋愛文庫第1位」に輝いた、時空を超えた奇跡のラブストーリー。
(出版社HPより)
自己評価の低い男女が主人公のせいか、恋愛小説に思えません。
しかもオタク気質の平野がタイムリープによるタイムパラドックスについて語るにつれてSF度が上がっていきます。
でも、ラストは伏線を回収してしっかり恋愛小説になっていました。
志織のアパートの部屋の壁の穴から聞こえてくる男は誰なのか、という推理面でも面白みがありました。平野なのか、アパートのオーナーの孫なのか。
「好きになった女の人のために」という惹句がこの作品を言い表しています。
映画化されていたんですね。
残念なイケメンに高橋一生さん、「ルックスはそこそこ」の志織役に川口春奈さん。…え?
http://wwws.warnerbros.co.jp/kugatsunokoimovie/
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