柏井壽さん「鴨川食堂はんなり」 [本☆☆]
シリーズ5作目です。テンプレートとなった展開は逆に安心するかもです。
「親子丼」「焼売」「きつねうどん」「おでん」「芋煮」「ハヤシライス」の6編が収められています。
連続ドラマ化もされた美味しいミステリー最新作第五弾!
もう一度あの「食」に出会えたら、彼の本当の気持ちがわかると思ったんです――。京都にある看板のない食堂には、思い出の味を求めて今日も迷い人が訪れる。元彼と別れた原因の親子丼、亡き息子の優しさが詰まっていた焼売、妻と息子が好きだったのに、どんな味だったか思い出せないきつねうどん。夕食を家でとらない元夫が毎晩食べていたおでん、遭難しかけた際におばあさんが食べさせてくれた芋煮、ひとめぼれした彼が完成させたかったハヤシライス。盛りだくさんなメニューを鴨川流・こいし親子が今回も見事に捜し出します。
優しさも特盛!
辛くて泣き出しそうな日は、ぜひご来店ください。
(出版社HPより)
相変わらず鴨川流の作るおまかせは読んでいるだけで美味しそうです。
テーマとなる料理も定番ばかりで、依頼人の記憶にはまらないと難しいものばかりで再現は相当大変だろうなと思います。
ま、そこは鴨川流の腕前が発揮されるんですけれど。
依頼人が食を通して過去と向き合うという趣向からは離れていっているように思います。
そうなると、いったい何が言いたいのか…ちょっと不満でした。
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