若竹七海さん「錆びた滑車」 [本☆☆]
葉村晶シリーズ第6作です。
今回も不運に巻き込まれます。お祓いしたほうがいいんじゃ?
葉村晶は、吉祥寺のミステリ専門書店のアルバイト店員をしながら、本屋の二階を事務所にしている〈白熊探偵社〉の調査員として働いている。
付き合いのある〈東都総合リサーチ〉の桜井からの下請け仕事で、石和梅子という老女を尾行したところ、梅子と木造の古いアパート〈ブルーレイク・フラット〉の住人・青沼ミツエの喧嘩に巻き込まれ、怪我を負ってしまう。
住み慣れた調布市のシェアハウスを建て替えのため引っ越さなくてはならなくなった葉村は、青沼ミツエの申し出で〈ブルーレイク・フラット〉に移り住むことになるが、そこでは思いもかけぬサバイバル生活が待っていた。ミツエの孫・ヒロトと父の光貴は八ヶ月前に交通事故に会い、光貴は死に、生き残ったヒロトも重傷を負った。事故の前後の記憶をなくしたヒロトは、なぜ自分がその場所に父といたのか調べてほしいと晶に頼む。
その数日後、〈ブルーレイク・フラット〉は火事になり、ミツエとヒロトは死んでしまう……。
(出版社HPより)
階段から転落してきた老女の下敷きになり、火事のアパートの2階から脱出と大怪我の絶えない葉村晶ですが、今回も期待に違わず(?)周囲の人に巻き込まれます。
若竹さんは絶対ドSです。
読み手の体調がイマイチだったせいもあり、伏線も多く事件が複雑に絡まりあっていて、最後は理解が難しかったです。
人間の身勝手さ、酷薄さが如実に描かれながらも不屈の葉村晶ですが、これだけ報われないと凹むよなー。
それだけにエールを送りたくなります。
https://www.nhk.or.jp/drama/drama10/hamuraakira/
ドラマ化されるそうです。NKS、攻めるなー。
そして、主人公のイメージはともかく、クセのある面々を揃えました。楽しみです。
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