柴崎竜人さん「あした世界が、」 [本☆☆]
タイムスリップものです。込められたメッセージが心に響きます。
業界大手の音楽会社に勤める主人公・吉山朗美(よしやまろみ・28)は、高校の同級生で、かつてはスーパースターだったロック歌手・絹川空哉(きぬかわそらや)が、社長からの契約解除の宣告に怒り狂い、事務所に乗り込んでくる姿を目にする。
同じ日、極度のあがり症にも関わらず、全社報告会でプレゼンテーションを任された朗美は、壇上で気を失ってしまう。
目を覚ますと、なぜか高校時代の制服を身に着けた朗美を、あの絹川空哉と、世界的ヴァイオリニストになった深山蓮(みやまれん)、そして死んだはずの父親が心配そうに見下ろしていた。
いったい、どうなってるの?
勇気が必要な方を選ばないと、人は後悔する。
恋はいつだってブサイクだ。
思わず本を抱きしめたくなる、突き抜けるラストに乞うご期待!!
(出版社HPより)
「迷ったときは、いつも勇気が必要な方を選べ。そうすりゃ後でぜったい後悔しねぇから」
本書のテーマはこれでしょう。
タイムスリップに、恋や親子愛に音楽を絡めて思春期の屈折や不安や悩みを描いています。
そんでもってキラッキラの青春。
気持ちが軽くなる読後感でした。
父娘の和解のシーンもよかったです。
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