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恩田陸さん「八月は冷たい城」 [本☆☆]


八月は冷たい城 (講談社タイガ)

八月は冷たい城 (講談社タイガ)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/10/24
  • メディア: 文庫



というわけで『七月に流れる花』を読み終えてすぐに読んでみました。いわゆる上下巻の体裁です。

夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。毎年子どもたちが城に行かされる理由を知ってはいたが、「大人は真実を隠しているのではないか」という疑惑を拭えずにいた。ともに城を訪れたのは、二年ぶりに再会した幼馴染みの卓也(たくや)、大柄でおっとりと話す耕介(こうすけ)、唯一、かつて城を訪れたことがある勝ち気な幸正(ゆきまさ)だ。到着した彼らを迎えたのは、カウンターに並んだ、首から折られた四つのひまわりの花だった。少年たちの人数と同じ数――不穏な空気が漂うなか、三回鐘が鳴るのを聞きお地蔵様のもとへ向かった光彦は、茂みの奥に鎌を持って立つ誰かの影を目撃する。閉ざされた城で、互いに疑心暗鬼をつのらせる卑劣な事件が続き……? 彼らは夏の城から無事に帰還できるのか。短くせつない「夏」が終わる。
(出版社HPより)

『七月に流れる花』でなぜ少年少女が城に集められるのかが明かされ、本作でより広い世界観や「みどりおとこ」の謎が明かされます。

夏草の生い茂る古城での共同生活というのどかな環境と対照的なダークファンタジーさが強く印象に残りました。
更には少年たちを襲うホラー的展開とミステリ要素が重なり、上手いなあと思いました。

ひと夏の成長物語とも取れなくはないかな。

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