北山 猛邦さん「『ギロチン城』殺人事件」 [本☆☆]
城シリーズ第4弾です。
密室トリックと「閉ざされた山荘」系を組み合わせたミステリで、北山さんらしいダークファンタジーな世界を堪能しました。
人間の人形化がもたらした悲劇とは?
何かしなければ崩壊する。でも何かしても崩壊する。そんな局面に立たされたら、人間はどうしたらいいのだろう――本文より
探偵のナコと学生の頼科が見つけた写真には、ギロチンの前で助けを求める女性の姿が。2人は彼女を救うため、不吉な過去をもつ『ギロチン城』へ。外界から隔絶された密室で、犯人探しに挑む。連続する新たな密室殺人。一体、誰が何のために!? 不可能を可能にしたトリックとは? 〈城〉シリーズ第4弾。
(出版社HPより)
ナコと頼科が押し掛けた形になった『ギロチン城』では城を建てた道桐久一郎が1年前に首を切断されて死んでいました。犯人は不明のまま。更に彼らが到着するのを待っていたかのように密室で首を切断されるという連続殺人が発生します。
スクエアという降霊術が事件のきっかけになっていて、面白いなあと思いました。
大掛かりなトリックの構造は理解できましたが、引っ掛かるものがありました。うまくいえないんですが、なんかモヤモヤする…そう上手く行くか?
最後の大どんでん返しは思わず「そうだっけ?」と読み返したくなるものでした。いわゆる叙述トリックってやつです。
ちゃんと読みましょう>自分
探偵役のナコの正体が明らかにされず。なんとなく影が薄い気もします。総じて登場人物のキャラがハッキリしなくてぼやけた人物像でした。
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