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東川篤哉さん「かがやき荘西荻探偵局」 [本☆☆]


かがやき荘西荻探偵局 (新潮文庫)

かがやき荘西荻探偵局 (新潮文庫)

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/04/26
  • メディア: 文庫



東川さんの新シリーズです。東京西部を舞台にした作品が多いのは土地勘があるため?
そのうちカメオ出演とかあるんでしょうか。

「かがやきそうな女たちと法界院家殺人事件」「洗濯機は深夜に回る」「週末だけの秘密のミッション」「委員会からきた男」の4編が収められています。

西荻窪のシェアハウスで暮らす、葵、美緒、礼菜。お金も色気もないアラサー女子三人組が、探偵やるなら滞納家賃は相殺という話に飛びついた。杉並大豪邸の事件、深夜に回る洗濯機の怪、週末だけの秘密ミッション、「西荻向上委員会」からきた紳士……。謎解きは時々ぐだぐだ酒宴と化すけれど、あれ? 解決のヒントが! ゆるめな推理が心地よいミステリー。
(出版社HPより)

大富豪の女性刑事と毒舌執事のコンビとか、架空の町(烏賊川市)を舞台にした探偵ものなど設定とアイディアとくすっと笑える小ネタとしっかりとしたミステリが好きで読んでいたのですが、本作は小粒な印象です。

シェアハウスで暮らすアラサー女子三人組が滞納した家賃代わりに家主の法界院から持ち込まれる謎を解くのですが、派遣されるのは女性当主の遠戚の秘書見習いの成瀬啓介です。

店子の女子たちと成瀬啓介とのおとぼけ会話がユーモアミステリのユーモア部分なんでしょうが、普通の市民同士の遣り取りにギャップが生じることがなく、東川さんらしいバカミスは影を潜め、平凡なミステリになってしまっています。

ミステリの仕掛けは4編とも違っていて、なかなか凝っているだけに残念な感じが否めません。

是非とも「JR中央線界隈で絶大な権勢を誇る法界院財閥」の会長の法界院法子にお出ましいただきたいです。
続編に期待します。

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