斎藤千輪さん「トラットリア代官山」 [本☆☆]
初読みの作家さんです。
京野菜をつかった隠れ家的創作イタリアン、近くにあったら常連になりそうです。
「Prologo(序幕)」「京都の加茂ナス-カフェ経営者・永野鈴音の物語-」「Intermezzo Uno(幕間1)」「和牛入りライスコロッケ-ウェブサイト編集者・工藤ルカの物語-」「Intermezzo Dos(幕間2)」「黄金色のそうめんカボチャ-ネイリスト・片桐桜の物語-」「Intermezzo Tre(幕間3)」「甘美なるシェリー酒-女支配人・大須薫の物語-」「Epilogo(終幕)」の4編と5つの掌編が収められています。
華やかさと古き良き時代の面影が混在する代官山。その路地裏に佇む「トラットリア代官山」には、様々な事情を抱えるお客様が訪れる。迎えるのは、亡き父から受け継いだ店を気丈に守り続ける男装の女支配人・大須薫と、彼女を支える天涯孤独の年下敏腕シェフ・安東怜。二人が京野菜の創作イタリアンと機転の利いたおもてなしで、ゲストを悩ます問題を解決に導いていく―。ハイソな街の陰にある人間同士の絆を、極上の料理と共に描く優しいグルメ小説。
(「BOOK」データベースより)
京野菜を使った健康的なイタリア料理の数々がとにかく美味しそうです。そして、料理に合わせるワインも魅力的です。
代官山の住宅街にある隠れ家的トラットリアは常連がつき、予約で埋まる人気店です。
グルメ小説のような料理の数々と、客の持ち込む謎を大須薫が解き明かすミステリ小説です。
男装のオーナーにして女性支配人の大須薫と、敏腕シェフ 安東怜のコンビもいいです。
凛とした大須薫と、弟のようでいざとなると男としても頼りになる安東怜。
代官山って駅前を外れると意外に住宅地が多い印象なので、地元の常連が足繁く通うというのも頷けます。
まだ主人公2人の過去など謎が残っています。続編で明らかになるのでしょうか。
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