森絵都さん「出会いなおし」 [本☆☆]
久しぶりに森絵都さんの作品を読みました。「らしい」としかいいようのない短編集です。
「出会いなおし」「カブとセロリの塩昆布サラダ」「ママ」「むすびめ」「テールライト」「青空」の6編が収められています。
イラストレーターの時子は、かつて共に仕事をした編集者のナリキヨさんから、仕事の依頼をふたたび受ける。年を重ねて時子が得た感慨とは(「出会いなおし」)。ほろ苦い思い出のある小学校の同窓会に出て知る、意外な事実(「むすびめ」)。人々の出会いと別れ、そして再会を描く珠玉の六篇をおさめた短篇集。
(「BOOK」データベースより)
「人との出会い」をテーマにした様々なシチュエーションでの短編集です。
年を空けての仕事の依頼で何度も「再会」するイラストレーターと編集者、デパ地下のサラダを巡っての中年主婦の孤独な戦い、小学校の頃の苦い思い出を引きずったまま同窓会に出席した主人公、など簡単に「出会い」といってもいろいろな切り口があるんだな、と思いました。
いろんな味わいのできる短編集でした。
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