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江中みのりさん「時は黙して語らない-古文書解読師・綱手正陽の考察」 [本☆☆]


時は黙して語らない 古文書解読師・綱手正陽の考察 (メディアワークス文庫)

時は黙して語らない 古文書解読師・綱手正陽の考察 (メディアワークス文庫)

  • 作者: 江中 みのり
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/12/25
  • メディア: 文庫



古文書解読師という魅力的な副題に惹かれて読んでみました。

古文書に傾倒し、周囲から《解読師》と呼ばれる歴史学専修の院生・綱手。研究室で見つかった古文書の返却を任じられた綱手は、瀬戸内海の小さな島を訪れる。同行者のトラブルメーカー・相馬に振り回されつつ返却を済ませた綱手だが、連続殺人事件に遭遇してしまい……。
島に伝わる『白妙姫伝説』を模した殺人、白妙姫の生まれ変わりと信奉される少女、内容が欠けた謎の手記――。
綱手は古文書を読み解き、歴史の陰に隠された真実に光を当てる。
物憂げな《解読師》が紡ぐ、古文書ミステリ!
(出版社HPより)

瀬戸内の島、島に伝わる伝説、旧家…横溝的要素がありますが、そのレベルには至らず。それは高望みというものです。

残念なのは真犯人が早めに、動機も含めてわかってしまったこと。
そして、探偵役は主人公の綱手ではありません。これも残念。
友人の相馬が探偵役ですが、綱手はその考察に深みを与えます。これが意外と新鮮でした。

単なるミステリではなく、古文書解読を通じて過去と現在を繋ぎ、島の人たちを前向きに解決するところに面白さを感じました。

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