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五十嵐貴久さん「炎の塔」 [本☆☆]


炎の塔 (祥伝社文庫)

炎の塔 (祥伝社文庫)

  • 作者: 五十嵐貴久
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2018/04/12
  • メディア: 文庫



ノンストップアクション小説です。ぶ厚いのですが一気読みしました。

銀座のランドマーク「ファルコンタワー」。高さ450メートルを誇る日本一の超高層ビルが完成した。オープンの初日、タワーには震災を生き抜いた親子、重病を克服した夫婦、禁断の恋に落ちた教師と女子高生、離婚問題に直面する夫婦など、様々な事情を抱える人たちが訪れていた。そんな彼らに未曾有の大火災が襲いかかった。通称“ギンイチ”銀座第一消防署の若き女性消防士・神谷夏美は猛威をふるう炎の中、死を賭した任務に出動するが―。完璧だったはずの防火設備はなぜ破綻したのか?最上階に取り残された人々の運命は?想像を絶する焔と人間の戦いを描く極上エンターテインメント!
(「BOOK」データベースより)

100階建て、高さ450メートルの新築超高層ビルで発生した火災を巡って消防士たちの奮闘と、巻き込まれた人たちの心情や行動が描かれます。

後書きで「タワーリングインフェルノにインスパイアされた」とありましたが、そのまんま ^^;

我先にと逃げ出そうとする社会的成功者たちの醜さ、子供たちのために犠牲となる尊い姿を見せる老人、責任逃れをした挙句に真っ先に逃げようとするビルオーナー、職業的使命のもと炎に立ち向かう消防士たち。実に様々な人間模様が描かれます。

ただ、登場人物が多すぎて、「そういえばあの人は?」と思い出すこと多々あります。と同時に各キャラクターの印象が薄いです。

様々な伏線が張り巡らされるのですが、だいぶご都合主義的な箇所がありました。

続編があるそうです。次作も楽しみです。

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