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朱川湊人さん「わたしの宝石」 [本☆☆]


わたしの宝石 (文春文庫)

わたしの宝石 (文春文庫)

  • 作者: 朱川 湊人
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/01/04
  • メディア: 文庫



どこか懐かしさを感じる朱川さんらしい作品もあれば、そう感じないものもあり、物足りなさのある読後感でした。

「さみしいマフラー」「ポコタン・ザ・グレート」「マンマル荘の思い出」「ボジョン、愛してる」「想い出のセレナーデ」「彼女の宝石」の6編が収められています。

「僕らの愛は、悲劇的な終わり方をした」憧れの女性との幸福な結婚生活に潜んでいた切ない真実(「彼女の宝石」)、大切な人たちの首元にふと現れる不思議なモノ(「さみしいマフラー」)他、アイドルへの一途な愛、巨大でピュアで惚れ惚れするような愛の姿が、一つ一つ心に染みわたる。名手が放つ感動直球!短編集。
(「BOOK」データベースより)

「さみしいマフラー」で朱川さんらしい世界観に浸った後で「ポコタン・ザ・グレート」のグレートさにやられました。その後の「マンマル荘の思い出」でノスタルジックな雰囲気に。

「ボジョン、愛してる」については共感できず、「想い出のセレナーデ」「彼女の宝石」は記憶の中の苦い思い出といったところでしょうか。

全体的に(個人的好みから)波のある短編集という印象が残りました。

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小川哲さん「ユートロニカのこちら側」 [本☆☆]


ユートロニカのこちら側 (ハヤカワ文庫JA)

ユートロニカのこちら側 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 小川 哲
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2017/12/06
  • メディア: 文庫



なかなか難解な、それでいて今や近い未来を想像させる背筋の寒くなるSF小説です。
第3回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作です。

アガスティアリゾート――マイン社が運営する、サンフランシスコ沖合の特別提携地区。
そこでは住民が自らの個人情報――視覚や聴覚、位置情報などのすべて――への無制限アクセスを許可する代わりに、基礎保険によって生活全般が高水準で保証されている。
しかし、大多数の個人情報が自発的に共有された理想の街での幸福な暮らしには、光と影があった。 リゾート内で幻覚に悩む若い夫婦、潜在的犯罪性向により強制退去させられる男、都市へのテロルを試みる日本人留学生――SF新世代の俊英が、圧倒的リアルさで抉り出した6つの物語。
そして高度情報管理社会に現れる"永遠の静寂"(ユートロニカ)とは。
第3回ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作。
(出版社HPより)

ユートピアなのかディストピアなのか、物語で語られる世界は二面性を持っていると思います。ある人にとってはユートピア、別の人にとってはディストピアといったように。
それも支配階級と被支配階級といった図式ではなく、一般市民の中で分かれるといった多様性の中での管理社会が描かれています。

更には「意識の無意識化」がもたらすものはどんな世界なのか。施政者にとってこれほど都合のいい社会はないでしょうね。もっとも、個人的にはそんな人物に価値があるのかと思ってしまいますが、現実にそういった人間が作られているような気がしないでもありません。

また、監視カメラにAIを搭載して高度な顔認識精度を持つ公安システムを構築したり、個人に信用スコアシステムを打ち出すなど中国に顕著な…よりソフトなものでいえばECサイトの購入履歴の蓄積で個人の嗜好を収集するといったこともこの作品の提示した世界の萌芽といえるかもしれません。

もう一つ、日々の行動や血流・呼吸などのデータの解析から犯罪を予測して当人を拘束する「思想犯」は果たして犯罪かというテーマです。
通り魔事件のような陰惨な事件を未然に防ぐことはできるでしょうが、発生しなかった事象に対してのそれは基本的人権の侵害にならないのかといった問題もあります。(物語上ではセーフティーネットがかけられていましたが)

描かれた世界が起こり得る近未来の姿に対して実像なのか虚像になるのか、そんなことを思いながら読みました。

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豚丼とわかめスープを作ってみました [料理]

休日の昼に豚丼とわかめスープを作ってみました。

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豚肉は薄切りをキッチンペーパーで脂を吸いながら、こんがりと焼きます。
砂糖醤油で甘辛く仕上げます。

水で戻した塩蔵わかめと刻んだ長ネギを鰹出汁で火を通して、塩と醤油で味付けます。かさ増しに寒天を入れます。最後にいりごまを散らして出来上がり。

カリカリ手前のジューシーな豚肉と甘辛いタレが絡んで美味しいです。ご飯が進みます。
わかめスープが口の脂をさらっと流してくれます。

ご馳走様でした。

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北村薫さん「中野のお父さん」 [本☆☆]


中野のお父さん (文春文庫)

中野のお父さん (文春文庫)

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/09/04
  • メディア: 文庫



「日常の謎」系ミステリといえば北村さんですね。

「夢の風車」「幻の追伸」「鏡の世界」「闇の吉原」「冬の走者」「謎の献本」「茶の痕跡」「数の魔術」の8編が収められています。

新迷探偵コンビ登場!?
文芸編集者の娘と高校国語教師の父が、出版社の「日常の謎」に挑む!
主人公は大手出版社「文宝出版」に勤める田川美希。女性誌から晴れて希望の文芸部門への配属がかなうと、大学時代までバスケットボール部で鍛えたバイタリティを活かし、仕事に燃える毎日だ。
ある日、文宝推理新人賞の最終候補を決める会議で、有力な候補作品「夢の風車」の担当となった美希は、その候補者へお知らせの電話をかけた。が、まさかの返事を聞くことになる。「――応募していませんよ、私は」、と。一昨年までは新人賞へ投稿していた候補者の男性だが、まったく芽が出ずに今回は応募をしていないというのだ。
何とかこの作品を世に送り出したいと願う美希は、さまざまな可能性を探るが、どこからこの原稿が届いたのかまるで見当がつかない。ふと、父親にことの顛末を話してみようと思ったのは、高校教師をしている父は最近、ずいぶんお腹は出てきたものの百科事典タイプの人間で、インターネットで分からなかった疑問を解決してくれたりもする。相談役として誠に便利な存在だからだ。娘の相談にお父さんが導き出した真実とは果たして?
大作家同士の手紙、スケッチを映した写真、落語の解釈、マラソン大会でのハプニングなど、中野の実家に住む父は抜群の知的推理で謎を次々に解き明かす。
「日常の謎」の名手が、自らのフィールドを最大限に楽しみつつ、新たに送り出したユーモアとけれん味たっぷりの名探偵シリーズ。
(出版社HPより)

編集者が主人公というのは、北村さんの別の作品でも見たような。どこか安直な気もします。

そして主人公のお父さん「中野のお父さん」が探偵役。高校の国語の教師って、なんだか北村さんのようですね。

娘の持ち込む謎を父が鮮やかに解決するというテンプレートは安心感があります。
ただ、あっさりと謎を解いてしまうので、物足りなさを覚えてしまいます。

続編も楽しみです。

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畠中恵さん「つくもがみ貸します」 [本☆☆]


つくもがみ貸します (角川文庫)

つくもがみ貸します (角川文庫)

  • 作者: 畠中 恵
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/06/23
  • メディア: 文庫



新シリーズです。
「しゃばけ」シリーズに比べるとちょっと物足りないです。

「利休鼠」「裏葉柳」「秘色」「似せ紫」「蘇芳」の5編が収められています。

お江戸の片隅、お紅と清次の姉弟2人が切り盛りする小さな店「出雲屋」。鍋、釜、布団と何でも貸し出す店ですが、よそにはない奇妙な品も混じっているよう。それらは、生まれて百年を経て、つくもがみという妖怪に化した古道具。気位高く、いたずら好きでおせっかい、退屈をもてあました噂超大好きの妖たちが、貸し出された先々で拾ってくる騒動ときたら…!ほろりと切なく、ふんわり暖かい、極上畠中ワールド、ここにあり。
(「BOOK」データベースより)

プライドの高い付喪神たちは彼らのルールとして人間とは喋らない。
けれども、謎解きのために人間が付喪神を、逆に付喪神が人間を利用する必要にかられて相手を意識しながら人間同士や付喪神同士が喋って相手に聞かせるという縛りがなかなか面倒くさいです。

また、お紅と清次というまだ若い姉弟が江戸の町で生きていく苦労といったものが伝わってこなくて庶民という身近さを感じませんでした。

お紅の想い人に関係するであろう「蘇芳」と呼ばれる香炉が鍵を握ります。

連作短編の着地のよさは畠中さんならでは。
続編も読んでみたいと思います。

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若竹七海さん「錆びた滑車」 [本☆☆]


錆びた滑車 (文春文庫)

錆びた滑車 (文春文庫)

  • 作者: 若竹 七海
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/08/03
  • メディア: 文庫



葉村晶シリーズ第6作です。
今回も不運に巻き込まれます。お祓いしたほうがいいんじゃ?

葉村晶は、吉祥寺のミステリ専門書店のアルバイト店員をしながら、本屋の二階を事務所にしている〈白熊探偵社〉の調査員として働いている。
付き合いのある〈東都総合リサーチ〉の桜井からの下請け仕事で、石和梅子という老女を尾行したところ、梅子と木造の古いアパート〈ブルーレイク・フラット〉の住人・青沼ミツエの喧嘩に巻き込まれ、怪我を負ってしまう。
住み慣れた調布市のシェアハウスを建て替えのため引っ越さなくてはならなくなった葉村は、青沼ミツエの申し出で〈ブルーレイク・フラット〉に移り住むことになるが、そこでは思いもかけぬサバイバル生活が待っていた。ミツエの孫・ヒロトと父の光貴は八ヶ月前に交通事故に会い、光貴は死に、生き残ったヒロトも重傷を負った。事故の前後の記憶をなくしたヒロトは、なぜ自分がその場所に父といたのか調べてほしいと晶に頼む。
その数日後、〈ブルーレイク・フラット〉は火事になり、ミツエとヒロトは死んでしまう……。
(出版社HPより)

階段から転落してきた老女の下敷きになり、火事のアパートの2階から脱出と大怪我の絶えない葉村晶ですが、今回も期待に違わず(?)周囲の人に巻き込まれます。
若竹さんは絶対ドSです。

読み手の体調がイマイチだったせいもあり、伏線も多く事件が複雑に絡まりあっていて、最後は理解が難しかったです。

人間の身勝手さ、酷薄さが如実に描かれながらも不屈の葉村晶ですが、これだけ報われないと凹むよなー。
それだけにエールを送りたくなります。


https://www.nhk.or.jp/drama/drama10/hamuraakira/
ドラマ化されるそうです。NKS、攻めるなー。
そして、主人公のイメージはともかく、クセのある面々を揃えました。楽しみです。

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北山 猛邦さん「『ギロチン城』殺人事件」 [本☆☆]


『ギロチン城』殺人事件 (講談社文庫)

『ギロチン城』殺人事件 (講談社文庫)

  • 作者: 北山 猛邦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/03/13
  • メディア: 文庫



城シリーズ第4弾です。
密室トリックと「閉ざされた山荘」系を組み合わせたミステリで、北山さんらしいダークファンタジーな世界を堪能しました。

人間の人形化がもたらした悲劇とは?
何かしなければ崩壊する。でも何かしても崩壊する。そんな局面に立たされたら、人間はどうしたらいいのだろう――本文より
探偵のナコと学生の頼科が見つけた写真には、ギロチンの前で助けを求める女性の姿が。2人は彼女を救うため、不吉な過去をもつ『ギロチン城』へ。外界から隔絶された密室で、犯人探しに挑む。連続する新たな密室殺人。一体、誰が何のために!? 不可能を可能にしたトリックとは? 〈城〉シリーズ第4弾。
(出版社HPより)

ナコと頼科が押し掛けた形になった『ギロチン城』では城を建てた道桐久一郎が1年前に首を切断されて死んでいました。犯人は不明のまま。更に彼らが到着するのを待っていたかのように密室で首を切断されるという連続殺人が発生します。

スクエアという降霊術が事件のきっかけになっていて、面白いなあと思いました。
大掛かりなトリックの構造は理解できましたが、引っ掛かるものがありました。うまくいえないんですが、なんかモヤモヤする…そう上手く行くか?

最後の大どんでん返しは思わず「そうだっけ?」と読み返したくなるものでした。いわゆる叙述トリックってやつです。
ちゃんと読みましょう>自分

探偵役のナコの正体が明らかにされず。なんとなく影が薄い気もします。総じて登場人物のキャラがハッキリしなくてぼやけた人物像でした。

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三崎亜記さん「ニセモノの妻」 [本☆☆]


ニセモノの妻 (新潮文庫)

ニセモノの妻 (新潮文庫)

  • 作者: 三崎 亜記
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/12/22
  • メディア: 文庫



4組の夫婦をメインに据えたファンタジー作品です。不条理が醸し出す虚脱感、無力感を覚えます。

「終の筈の住処」「ニセモノの妻」「坂」「断層」の4編が収められています。

「もしかして、私、ニセモノなんじゃない?」。ある日、六年間連れ添った妻はこう告白し、ホンモノ捜しの奇妙な日々が始まる……。真贋に揺れる夫婦の不確かな愛情を描く表題作ほか、無人の巨大マンションで、坂ブームに揺れる町で、非日常に巻き込まれた四組の夫婦物語。奇想の町を描く実力派作家が到達した、愛おしき新境地。
(出版社HPより)

三崎さんの作品では四角四面というかお役所仕事というかしゃちほこばってというような出来事がありますが、『坂』では「坂」の定義で喧々諤々と(傍から見たら無益な)議論が繰り広げられる終盤には笑ってしまいました。
とりみきさんの『吉田さん危機一髪』で納豆についての議論で似たような展開になったのを不意に思い出しました。

「断層」はこれぞ三崎さんというべき不条理な出来事に主人公が見舞われる物語です。けれど、主人公と奥さんのバカップルの下りは読んでいてしんどかったです。
奥さんの思わせぶりな素振りが気になって、もう一ひねりあるのかと期待してしまいました。

次作も楽しみです。

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五十嵐貴久「ぼくたちは神様の名前を知らない」 [本☆]


ぼくたちは神様の名前を知らない (PHP文芸文庫)

ぼくたちは神様の名前を知らない (PHP文芸文庫)

  • 作者: 五十嵐 貴久
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2018/11/10
  • メディア: 文庫



次から次へと襲い来る災難に立ち向かう少年少女たち。震災を経験し、葛藤やトラウマを抱えていた彼らの再生の物語です。

無意味で残酷な世界の前で、彼らが取り戻そうとしたもの。それは、つまり、希望だ――。
東日本大震災がきっかけで、離れ離れになった幼馴染の六人。中学三年生になったある日、東京で暮らしていたセータの下に、仲間の一人が投身自殺をしたという知らせが入る。当時の担任とともに現場である北海道の岬に向かった五人だが、その帰りに橋から車ごと落下する事故が起きてしまい……。過酷な運命に翻弄されながらも、現実を受け止め、前を向こうとする少年たちの「再生」を描いた感動の長編小説。
(出版社HPより)

引率者だった大人が早々にリタイアして中学生だけになったときに、どうなるんだろうと思ったのですが、中盤以降はやや退屈さを覚えました。

北海道の自然そのままの大地を救助を求めて歩くなかで彼らがそれぞれ抱えていた秘密を吐露するのですが、大震災を生き延びたことに比べると(比べちゃいけないのかもしれませんが)「うーん」と思ってしまうようなものでした。

ラストもあっさり。

流血した状態で一晩を過ごすって、野犬とかに襲われたりしないのかなと気になりました。

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永嶋恵美さん「一週間のしごと」 [本☆☆]


一週間のしごと (創元推理文庫)

一週間のしごと (創元推理文庫)

  • 作者: 永嶋 恵美
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2018/11/21
  • メディア: 文庫



初読みの作家さんです。
タイトルからお仕事小説かと思って読み進めていくうちにダークな方向へ…。

幼馴染の菜加には拾い癖があった。犬や猫、果てはアルマジロなど、処理に困るものばかり拾ってくるのだ。いつも後始末は恭平の役目。恭平はいつも「猪突猛進」という言葉を体現したかのような菜加の言動に振り回されてばかりいる。
そんな菜加がまたしても拾ってきたのは――人間の子供。渋谷の雑踏で置き去りにされたのを見て連れてきたのだと言うが、この行為が後に恭平の友人・忍や菜加の弟・克己を巻き込んだ末にあんな結末を迎えるなどとは、このときの恭平には予想すら出来なかった!
(出版社HPより)

青春ミステリ…かなぁ。ミステリっぽさは薄いと思います。むしろ先が見えない二転三転するジェットコースター(ほどでもない)ノベルとでもいいますか。

後先考えない菜加と、優等生で菜加に振り回されっぱなしの恭平、恭平の同級生で謎めいた存在の忍、菜加の弟で姉に逆らえない克己という登場人物が個性的です。
なかでも直情径行な菜加が物語をかき回してくれます。幼馴染でも付き合いたくない相手です(笑)

基本的に真面目な高校生の恭平なので様々な制約がある中で起こった出来事の非日常感と、授業中に机の下や保健室のベッドで携帯を操作して連絡を取り合う姿のギャップが楽しいです。

「高校生から見て抜け穴に見えるのは、大人がわざと開けてある穴だ」というくだりは自分の高校時代を思い返してなるほどなーと思いました。

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