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樋口有介さん「初恋よ、さよならのキスをしよう」 [本☆☆☆]

初恋よ、さよならのキスをしよう

初恋よ、さよならのキスをしよう

  • 作者: 樋口 有介
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2006/09/20
  • メディア: 文庫

柚木草平シリーズ第2弾です。
今回も美女に翻弄されつつ事件を解決します。

小学生の娘と出かけた草津スキー場で出会った高校時代の同級生 実可子。草平の片思いの
相手で、学校中の男子生徒の憧れの的だった女性でした。再会も束の間、美可子は経営する
輸入雑貨の店で殺されます。店の品や絵画が盗まれていることから強盗の仕業と目されます。
その数日後、実可子の姪 佳衣から真相の究明を依頼されます。草平と再会した夜、実可子は
「なにかあったら草平さんに相談しなさい」と言い残していたのです。強盗が入るのを予期していた
はずはなく、事件の裏になにかがあると嗅ぎ取った草平は調査を開始します。

ターゲットになるのは高校時代から続く実可子の友人たち。彼らの人生も20年という歳月に
様々な道を歩んでいます。堅実なサラリーマン、成功の足がかりを掴んだ画家、飲み屋のママ、
エリートサラリーマンの妻。しかし、動機とアリバイがかみ合いません。
鍵はなにか?

謎解きの面白さという意味では、全てのカードが開かれるわけではないので犯人の当たりを
つけるくらいしかできないのですが、ストーリイ性があるのと、草平の洒脱なセリフが楽しめる
ので十分面白いと思います。
ただ、毎度恒例の美女との絡み(変な意味ではなくて… ・_・;)が少なかったかな。どうしても
同級生との会話がメインになるので、わずかに佳衣とだけ。それもすれ違いや強気な性格に
掛け合いが尻すぼみになってしまって楽しみが半減でした。
その分、どこか昔を懐かしむようなセンチメンタルな雰囲気があってこれはこれで好きなんです
けどね。

少しずつ、草平の過去が明らかになっていくところも見逃せません。


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