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森見登美彦さん「聖なる怠け者の冒険」 [本☆☆]


聖なる怠け者の冒険 (朝日文庫)

聖なる怠け者の冒険 (朝日文庫)

  • 作者: 森見登美彦
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2016/09/07
  • メディア: 文庫



独特な森見さんワールドをよく朝日新聞で連載していたなあ。

「何もしない、動かない」ことをモットーとする社会人2年目の小和田君。ある朝目覚めると小学校の校庭に縛られていて、隣には狸の仮面をかぶった「ぽんぽこ仮面」なる怪人がいる。しかも、そのぽんぽこ仮面から「跡を継げ」と言われるのだが……ここから小和田君の果てしなく長く、奇想天外な一日がはじまる。朝日新聞夕刊連載を全面改稿、森見登美彦作家生活10年目にして、3年ぶりの長篇小説。
(出版社HPより)

自作の狸のお面をつけて、旧制高校のマントを纏った謎の怪人「ぽんぽこ仮面」と悪の組織(?)が京都の宵山のお祭りを舞台に繰り広げる騒動と、それに巻き込まれる社会人2年生の小和田君を描いたファンタジー作品です。

更には「ぽんぽこ仮面」の正体を探る探偵(怠け者)と探偵助手(極度の方向音痴)が混乱に拍車をかけます。

なんといっても魅力的な京都が描かれているのがいいです。祇園祭の前日に行われる宵山というお祭りのさなかで、人でごったがえす中で、異界への入り口がぽっかりと開くような感覚を味わえます。

更には『有頂天家族』でお馴染みの偽電気ブランや、こちらは新顔(?)の無限蕎麦など京都の新名物(違)も登場します。

森見さんの描くカオスにどっぷり浸かりたいんですが、現実世界に帰ってこられなさそうです。

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