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ペーター・ニクルさん(文) ビネッテ・シュレーダーさん(絵)「ラ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語」 [本☆☆☆]


ラ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語 (大型絵本)

ラ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語 (大型絵本)

  • 作者: ペーター・ニクル
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2004/10/27
  • メディア: 大型本



夜は短し歩けよ乙女』で黒髪の乙女が子供時代に大事にしていた絵本がこの「ラ・タ・タ・タム」で、気になって読んでみました。

天才発明家のマチアス少年は機関車が大好きで、とうとう小さな真っ白な機関車を作り上げます。
しかし、機関車は意地悪で欲深い工場主に取り上げられ、マチアスは旅に出てしまいます。
マチアスを追って小さな機関車の旅が始まります。山の城や荒れ野や石炭山を越えて。

表題の「ラ・タ・タ・タム」は機関車が走る音だそうです。日本では「ガタンゴトン」かな。もう少し軽やかな感じがします。
意思を持つ雪のように白い小さな機関車がかわいらしいです。
邪魔が入ったり、追っ手に追われたり、でもマチアスを追いかけます。
と、機関車の冒険に心躍らせていると深淵な言葉にふと目を止めてしまいます。

マチアスを追っていろいろな地を訪れます。それが幻想的で宗教画のような絵で描かれています。平面的な、でも妙に存在感があって、妙に立体的な絵です。今まで見たことのない種類の絵なんですが、ストンと受け入れられる不思議な感覚を覚えました。
どこかで冷たい印象を感じてしまうタッチではあるのですが、絵のところどころ、隅っこに小さく赤い気球に吊り下げられた自転車が書かれています。マチアスの発明品ですね。それが温かみをもたらしています。

大人にも子供にも楽しめる絵本です。

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