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恩田陸さん「夜の底は柔らかな幻」 [本☆☆]


夜の底は柔らかな幻 上 (文春文庫)

夜の底は柔らかな幻 上 (文春文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/11/10
  • メディア: 文庫



夜の底は柔らかな幻 下 (文春文庫)

夜の底は柔らかな幻 下 (文春文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/11/10
  • メディア: 文庫



地方都市シリーズ(?)、今回は途鎖(とさ)です。
相変わらず滑り出しは上々なんですが…。

国家権力の及ばぬ“途鎖国”。特殊能力を持つ在色者である実邦は、身分を隠して途鎖に入国した。闇月といわれる時期、途鎖では多くの者がある目的をもって山深くを目指すが、実邦の周囲にも不穏な空気が満ちる。謎の殺人者、恩師が残したメッセージ、隠された過去の悲劇…。そしてついに創造と破壊の幕が切って落とされる!
復讐を胸に途鎖に入った実邦だが、前後して恩師の屋島風塵、入国管理官の葛城、葛城の旧友で快楽殺人者の青柳など、関係者がいっせいに闇月の山を目指しだした。犯罪者たちの頂点に君臨する神山―実邦の元夫と、山奥に隠された“宝”を巡って、彼らの闘いが始まる。圧倒的スケールのエンターテインメント巨編。
(「BOOK」データベースより)

急峻な山々を背に、前を海に囲まれたある種の閉鎖された空間という地形を活かした舞台設定で繰り広げられる超能力者たちの戦いに出だしからドキドキワクワクです。
と同時に恩田さんの作品が好きな者としては一抹の不安もありました。どんな結末が待ち構えているんだろう、と。

上下巻の厚さをものともしない魅力的な世界観とストーリイを十分楽しみました。
が、やっぱり(?)結末が…。
それと、実邦の秘められた能力はいったいなんだったのかという疑問が残りました。

坂東真砂子さんの『死国』を思い出してしまうシーンがありました。
有名な作品なのでイメージが引きずられたように思います。そこは回避してほしかったです。

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