太田忠司さん「死の天使はドミノを倒す [本☆☆]
表紙の絵画はオラース・ヴェルネ「死の天使」という作品で、ここからインスピレーションを得たのかもしれません。
売れない作家の兄・鈴島陽一と、人権派弁護士の弟・薫。家族と絶縁し父親の葬儀にも顔を出さない弟に、陽一は腹立たしさを抑えられないが、やがて薫が失踪したことを知る。薫は自殺志願者に自死を唆す“死の天使”嶌崎律子の弁護を引き受けていた―。待ち受けるサプライズを、あなたは見抜けますか?
(「BOOK」データベースより)
読後感はとっちらかった感じ、でした。
重いテーマを扱ってはいますが、そこにフォーカスしきれない印象を覚えました。もっと深く掘り下げてもよかったんじゃないかと思います。
にっちもさっちもいかない状況に追い込まれた主人公の自嘲さがしつこく、読む進むうちに飽きてしまいました。
また、主人公との書き分けなんでしょうが、堀記者の喋り方が妙に爺臭かったです。
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