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塩田武士さん「雪の香り」 [本☆☆]


雪の香り (文春文庫)

雪の香り (文春文庫)

  • 作者: 塩田 武士
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2017/08/04
  • メディア: 文庫



初読みの作家さんです。表紙に惹かれて読んでみました。
ミステリ薄めの純愛小説です。

2012年京都、新聞記者の風間恭平は、馴染みの刑事からある横領事件のメモ書きを見せられ、驚愕する。北瀬雪乃――十二年前、大学生だった風間のもとに転がり込み、ある日ふと姿を消した最愛の人の名が、そこに記されていたのだ。そしてその雪乃はその数カ月前、再び恭平のもとに戻っていた……。
2000年、二人の愛と笑いに満ちた日々と、2012年、事件の真相を追う恭平の視点が絡み合うように進む中、警察や事件関係者との虚々実々の駆け引きの中で明らかになる、哀しき真相とは?? 『盤上のアルファ』で鮮烈なデビューを飾ってから3年、著者が書き終えたくないほどの情熱を注いだ、感動必至の純愛ミステリーの誕生です。
(出版社HPより)

恭平と雪乃の遣り取りは関西人らしく(というのは偏見だろうか)漫才のようで、読んでいて楽しいです。そして、ふとした時に雪乃が見せる陰りある表情や仕草が不穏さを予感させます。そんな雪乃に対して彼女の過去を聞き出すのをためらう恭平の心情も強く伝わってきました。
ただ、恭平と雪乃のデートシーンは冗長に感じました。

12年が経って新聞記者となった恭平が雪乃の過去を辿る展開は探偵もののようです。
ネタ元の刑事から警察が雪乃の行方を追っていることを知ってから、12年前にはなかった行動力と探索力を活かして隠された姿を追いかける展開は思わず引き込まれました。

ただ、これは読む人によるんでしょうが、個人的に雪乃に魅力を感じなかったので共感するまでに至りませんでした。多分、雪乃のキャラクターが評価の分かれ目になるように思います。
舞台もストーリイも面白かっただけに残念です。

京都を舞台にしていることもあり、映像化されそうですね。

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