三浦しをんさん「まほろ駅前狂騒曲」 [本☆☆]
シリーズ第3弾ですが、不思議とマンネリ感がありません。完結は惜しいです。
行天のなにげない呟きがいいんだよなぁ。
長編「まほろ駅前狂騒曲」と短編「サンタとトナカイはいい相棒」が収められています。
まほろシリーズ 大騒ぎの大・団・円!
なんと! 多田と行天が、四歳の女の子を預かることに!?
まほろ市は東京都南西部最大の町。駅前で便利屋「多田便利軒」を営む多田啓介と、居候になって丸二年がたつ行天春彦。
二人のもとに、かつてない依頼が……それは、夏の間、四歳の女の子「はる」を預かること。
慣れないことに悪戦苦闘する二人に、忍び寄る「魔の手」!まほろ市内で無農薬野菜を生産販売する「家庭と健康食品協会」の幹部・沢村。まほろの裏社会を仕切る、若きボス・星。地元のバス会社・横浜中央交通(横中)に目を光らす岡老人。
彼らのおかげで、二人は前代未聞の大騒動に巻き込まれる!
文庫特典 短篇「サンタとトナカイはいい相棒」収録。
(出版社HPより)
完結編にふさわしいかどうかは別にして、まほろの街に相応しい(?)狂騒曲でした。
多田と行天を中心に、裏世界の星や常連客(?)の岡、ルルとハイシーなど歴代のキャラクターが大暴れします。更には行天の元妻とその娘が登場して混乱を引き起こします。
ハチャメチャで、奇想天外で、それでいて何故か(失礼)最後にはほっこりします。
過去に傷を負った多田と行天ですが、決して癒えることはありませんが、それでも生きていく強さを感じました。
『サンタとトナカイはいい相棒』は笑うところしかなかったです。トナカイの着ぐるみの代わりに●●を被る場面で予想はついたけれど、もう、笑い転げました。
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