新美健さん「明治剣狼伝 -西郷暗殺指令-」 [本☆]
第七回角川春樹小説賞特別賞受賞作だそうです。
タイトルと内容が微妙に違う…。
幕府が倒れ、明治新政府が出来てから十年が経った。だが期待を裏切られた士族の不満は止まず、西南戦争が勃発。警視隊の藤田五郎と砲兵工廠の村田経芳は、内務卿・大久保利通より、西郷隆盛を助ける救出隊への参加を命じられる。だが彼らの合流前に救出隊長の旧庄内藩士・竹内が暗殺されてしまう。山県有明らの思惑も絡む救出隊の、真の目的は何なのか?近代日本が形作られていない混沌の時代、元新撰組の剣鬼と稀代の銃豪の二人が最後に下した決断とは……。
(出版社HPより)
剣狼? 西郷暗殺?
まあ、応募時のタイトル「巨眼を撃て」もちょっと違う感じがしますが。
まったく詳しくないですが、銃の構造や特性、リアルさがありました。
救出隊のメンバーも面白い面子が揃っています。藤田五郎(新選組の斎藤一の別名)、長州藩出身でアメリカ帰りの老ガンマン、船の扱いに長けた美少年、謎の女スナイパー…。ただ、キャラが弱いのが残念です。
その他、福地源一郎、陸奥宗光、河井継之助など登場、名前だけですが山県有朋や大久保利通も出てきます。
登場人物たちの思惑が絡み合い、ミステリの要素もあるものの、それも弱いです。
テーマや展開など面白いネタが満載なんですが、物語としての面白さまで至っていないように思いました。
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