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恩田陸さん「七月に流れる花」 [本☆☆]


七月に流れる花 (講談社タイガ)

七月に流れる花 (講談社タイガ)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/09/20
  • メディア: 文庫



ノスタルジックでホラーの要素を持ったファンタジーです。
けれども、この本単体では評価しづらいです。

坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。
坂道と石段と石垣が多い町、夏流に転校してきたミチル。六月という半端な時期の転校生なので、友達もできないまま夏休みを過ごす羽目になりそうだ。終業式の日、彼女は大きな鏡の中に、緑色をした不気味な「みどりおとこ」の影を見つける。思わず逃げ出したミチルだが、手元には、呼ばれた子どもは必ず行かなければならない、夏の城―夏流城での林間学校への招待状が残されていた。ミチルは五人の少女とともに、濃い緑色のツタで覆われた古城で共同生活を開始する。城には三つの不思議なルールがあった。鐘が一度鳴ったら、食堂に集合すること。三度鳴ったら、お地蔵様にお参りすること。水路に花が流れたら色と数を報告すること。少女はなぜ城に招かれたのか。長く奇妙な「夏」が始まる。
(出版社HPより)

坂道と石段の多い地方都市で夏を過ごすミチル、と思ったら全身緑色をした「みどりおとこ」に連れられて蔦で覆われた夏流城で同年代の少女たちと共同生活を送ることに。
そこでは様々なルールが課せられます。
展開が謎過ぎます。なんなん?「みどりおとこ」って。

やがて夏流城に籠る理由が明かされるのですが、唐突すぎます。
転送してきたばかりのミチルの視点なので、情報が全く与えられていない状況ではあるのですが、冒頭でちらっとでも匂わせていれば納得できたかもしれません。

物語が進むにつれて明らかになるのですが、構成に難があるように思いました。

種明かしをされて、ファンタジーからSFに転じましたが、なるほどと納得しました。
恩田さんらしい世界観です。

どうやら続編らしき『八月は冷たい城』とワンセットで読まないといけないようです。

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