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東野圭吾さん「危険なビーナス」 [本☆]


危険なビーナス (講談社文庫)

危険なビーナス (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: 文庫



スケベな40代のオヤジが美女に翻弄される物語です。(中らずと雖も遠からず、と思っています)

惚れっぽい独身獣医・伯朗が、新たに好きになった相手は、失踪した弟の妻だった。
恋も謎もスリリングな絶品ミステリー!
「最初にいったはずです。彼女には気をつけたほうがいいですよ、と」
独身獣医の伯朗のもとに、かかってきた一本の電話--「初めまして、お義兄様っ」。弟の明人と、最近結婚したというその女性・楓は、明人が失踪したといい、伯朗に手助けを頼む。原因は明人が相続するはずの莫大な遺産なのか。調査を手伝う伯朗は、次第に楓に惹かれていくが。
(出版社HPより)

サクサクと読めるのですが、なにか残ったかと言われると、特に何も…と思ってしまう印象しか残りませんでした。

主人公の伯朗がただただスケベで、そのモチベーションだけで失踪した弟の手掛かりを探る楓の手伝いをするというのは個人的に違和感がありました。(あくまで個人の感想です((笑)))

また、楓の言葉遣いが気になりました。「お義兄様」とか「あの方」とか不自然すぎます。
戦前の上流階級かとツッコミたくなります。

更に言えば、診察時に多用される獣医師としての豆知識が本筋に活かされるのかと思ったら、ただの豆知識だった。
それに、そんなに頻繁に診療所を臨時休業して信用が失墜しないか心配になりました。

リーマン予想とかウラムの螺旋など数学の命題が登場します。ただ、その説明はおざなりで、なぜ素数にそんなに躍起になるのかが素人にはわかりませんでした。
この辺りが東野さんの本領発揮するのでは、と密かに期待していたんですけどね。

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