青崎有吾さん「ノッキンオン・ロックドドア」 [本☆☆]
青崎有吾さんの新シリーズです。
二人で一人前の探偵という設定が目新しく、面白かったです。
「ノッキンオン・ロックドドア」「髪の短くなった死体」「ダイヤルWを廻せ!」「チープ・トリック」「いわゆる一つの雪密室」「十円玉が少なすぎる」「限りなく確実な毒殺」の7編が収められています。
密室、容疑者全員アリバイ持ち、衆人環視の毒殺など「不可能(HOW)」を推理する御殿場倒理と、理解できないダイイングメッセージ、現場に残された不自然なもの、被害者の服がないなど「不可解(WHY)」を推理する片無氷雨。相棒だけどライバル(!?)な探偵ふたりが、数々の奇妙な事件に挑む!
(「BOOK」データベースより)
不可能犯罪を得意とする御殿場と、不可解犯罪を得意とする片無、それぞれ得意分野以外はからきしという面白げなコンビが探偵事務所「ノッキンオン・ロックドドア」を構えます。
加えて女刑事の穿地警部補(駄菓子好きで毎回懐かしい駄菓子が登場します)の3人が大学時代の友人という関係性で、事件解決に挑みます。
学生時代の友人ということで、その掛け合いが軽妙で楽しいです。
不可能犯罪の切り口で推理していたのに実は不可解犯罪のそれだったなど、凝ったつくりになっています。
更には糸切美影という大学時代の友人だった謎の男が犯罪(トリック)アドバイザーのような形で彼らに絡みます。
過去になにがあったのか、いずれ明らかにされるのでしょう。
アルバイト高校生家政婦の薬師寺薬子ちゃんの存在がアクセントになっています。
続編が楽しみです。
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