SSブログ

火坂雅志さん「霧隠才蔵」 [本☆☆☆]


霧隠才蔵 上 (角川文庫)

霧隠才蔵 上 (角川文庫)

  • 作者: 火坂 雅志
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: 文庫



霧隠才蔵 下 (角川文庫)

霧隠才蔵 下 (角川文庫)

  • 作者: 火坂 雅志
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/03/25
  • メディア: 文庫



立川文庫そのままの真田十勇士のうち、霧隠才蔵が活躍する時代伝奇小説です。
元は「霧隠才蔵」「霧隠才蔵-紅の真田幸村陣」「霧隠才蔵-血闘根来忍び衆」の3作を上下巻にまとめたものです。

伊賀忍者の霧隠才蔵は徳川方の依頼を受けて「愛宕裏百韻」なるものを探します。本能寺の変の前に、明智光秀が愛宕山で連歌の会を開いて「愛宕百韻」という百の連歌を残していたのですが、その裏版があるというのです。しかもそれは徳川幕府を根底からひっくり返すものだというのです。しかし、それを探していたのは才蔵だけではありませんでした。関が原の戦いの後、九度山に流されていた真田幸村が甲賀忍者・猿飛佐助に命じて「愛宕裏百韻」を探させていたのです。(「霧隠才蔵」)
その後、真田幸村についた才蔵は大阪冬の陣・夏の陣(「霧隠才蔵-紅の真田幸村陣」)を経て、豊臣家再興のために働きます(「霧隠才蔵-血闘根来忍び衆」)。

長身で男前でクールで伊賀一の術者という霧隠才蔵が秘術を尽くして敵と闘うカッコよさがあふれています。また、猿飛佐助を初めとする真田十勇士の仲間たちの他にも、敵方の柳生兵庫助や根来衆や三河高橋衆といったバラエティのある面々が繰り出す技も楽しいです。野郎ばかりでなく、才蔵に思いを寄せる小糸や、くの一の木ノ実といった美女が華を添えます。

山田風太郎さんの時代伝奇小説ほど突拍子もない技の続出はないのですが、映像が目に浮かぶようなシーンの数々にページが進みます。上下巻をあっという間に読んでしまいました。面白かったですー。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。