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耐えて勝つ ~リオ五輪最終予選 対イラン代表戦 [サッカー!]

イランの粗さに助けられたような試合でした。
そして強いチームと当たれば課題や弱点がよく見えてきます。

この世代が国際大会で敗退してきた「準々決勝の壁」を意識したのか、相手にビビったのか凡ミスを繰り返していました。
再三のピンチはGKや最終ラインの好守、クロスバーに助けられたこと、そして相手がシュートの精度を欠いたために失点しないで済みました。
厳しいことを言うようですが、実力というよりは運に恵まれたといってもいいかもしれません。

このチームのいいところは粘り強さだと思います。それが4試合で1失点(これも不可解なPK判定でした)というところに表れています。誰が出ても同じ水準を維持できることも大きいと思います。
しかし、この試合でいえば最終ラインが跳ね返したセカンドボールをことごとく相手に拾われていました。運悪く相手に渡ったものもありましたが、中盤のポジション取りの問題もあったと思います。
たまたま相手がシュートの精度が低かったためにピンチにならかったですが、同じ幸運に恵まれることはありません。なんとか修正してほしいと思います。

相変わらずプレスも効きません。誰もサボらずに相対しているのですが、組織的に機能しているとはいい難く、突破され、パスを回されていました。
せめて体をぶつけて相手のボディバランスを崩させてカバーの選手がボールを奪うようにならないと肉体的にも精神的にも厳しいのではないかと思います。

攻撃はほとんどノーチャンスだったと思います。
形になったのは延長前半に豊川選手が奪った決勝点くらいで、それまでは押されていたこともあってシュートに持ち込むこともままならなかったです。
中島選手が決めた2点目、3点目は彼らしいパンチのあるショットでした。足が止まった相手にとどめを刺す追加点でした。サイドの低い位置での孤立気味でのドリブルは阻止されていましたが、ゴール前だとこれがあるから外せないんでしょうね。(所属クラブではなかなか出場機会が得られませんが、同じタイプの河野選手がいますからねぇ)

選手の距離感の悪さは改善されていません。両サイドでSHとSBの連携での突破はあったものの、そこからのクロスは高さのある相手DFを崩し切るまでは至りませんでした。
中央でFWに当てたボールも相手が数的優位で潰しにかかるとボールキープできませんでした。体格で勝る相手選手に対してアジリティ(俊敏性)を活かしたプレーやダイレクトパスといったフル代表で見られるような打開がこのチームでは見られません。逆にパスコースを探して躊躇しているうちに相手に詰められるといったシーンが見られました。
コーナーキックやFKも相手の意表を衝くような工夫があったようには見えませんでした。

早い話が得点の気配がまるでなかったです。

攻守ともにもっと組織的な力を上げないといけないのでは、と思いました。
試合をこなすことでチームの結束も、選手個人の自信も上がってきていると思います。それをチーム力につなげてほしいと思います。

火曜の準決勝はイラク代表です。この世代ではアジア最強と目されているチームだそうです。
少しでも課題を修正して、粘り強く戦って、勝ってリオへの切符を掴み取ってほしいと思います。

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仮想イランにはならず ~リオ五輪最終予選 対サウジアラビア代表戦 [サッカー!]

決勝トーナメント初戦の相手であるイランを見据えた、同じ中東のサウジアラビア(年明けから剣呑な雰囲気の両者ですが)との試合ですが、想定相手とはならなかったように思いました。

第2戦から10人を変えてきました。GK以外のフィールドプレイヤーを出場させたことになります。
戦術の関係もあるのか、フォーメーションも変えて臨みました。アンカーを置いた4-3-3システムです。

攻撃のビルドアップという点では3試合のなかでいちばんよかったように思いました。サイドで常に三角形を保って、相手に寄せられる前にパス交換で打開するシーンがあり、サイドからの攻撃が活きていたと思います。逆にCBがボールを持ったときに中盤で顔を出す選手がいなかったことは課題だと思います。
また、試合中盤でパスを出す判断が遅く、受け手の選手に相手が寄せきっている状況となったシーンが多くありました。

初戦で精彩を欠いた大島選手が復調したのが大きかったと思います。ボールを触ってリズムを掴むタイプなのでしょうか、時間が進むごとに調子を上げてきたように感じました。
そして素晴らしいミドルシュート! その後も視野の広い効果的な長短パスを供給していました。
また、初出場となった井手口選手、三竿選手も中盤でいい距離感を保って攻守に貢献したと思います。

サウジアラビア代表ですが、個の力に頼りすぎ、コンビネーションで崩すということに比重が置かれていないよう感じました。
振り切られる等の危険なシーンはあったものの、前の2試合に比べると数的有利で相手を囲んでボールを奪うことができていました。

そして試合後半ではオープンな展開に。
いいのか悪いのかはともかくとして、それぞれの選手の特性が見られたのはよかったです。
井手口選手の追加点をお膳立てしたのは南野選手なんですが、それまではサイドに張りついていたのが縦横無尽なドリブルを仕掛けるようになりました。ゴールからやや離れたところのプレーが多かったのと、周囲とのコンビネーションが足りなかったのが残念ではあります。

覚醒した(?)大島選手や南野選手、コンディション調整ができた出番のなかった選手など決勝トーナメントに向けてチームが仕上がってきたと思います。

イラン代表は北朝鮮のフィジカルにサウジアラビアの身体能力というイメージでしょうか。苦戦は必至だと思いますが、これまでの試合で見せてくれた粘り強い守備とスピードのある攻撃で勝ちを掴みとってほしいと思います。

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大勝の陰に課題あり ~リオ五輪最終予選 対タイ代表戦 [サッカー!]

4-0と快勝でした。グループリーグを1位通過も決めました。まずはおめでとうございます。

攻撃陣が爆発したのは勢いが出て、いいことだと思います。
得点の形もサイドあり中央突破ありとバリエーションに富んでいましたし、得点に絡んだ選手も多様でした。特定の選手に頼らない、様々なパターンで攻撃できるということは対戦相手にとってはターゲットを絞らせないという点で有利ではないかと思います。

鈴木選手の先制点や久保選手の追加点、浅野選手のポスト直撃シュートなど、縦に速い攻撃が結果に結びついていました。スピードのあるFWを揃えているので、これがこのチームの特色なのかもしれません。

一方で右サイドのSH矢島選手とSB室屋選手の連携から好機を作り出していました。そこにボランチやFWと三角形を作ってプレスをかいくぐっていました。
こういった距離感は北朝鮮戦ではなかなか見られなかったものです。
これが左サイドやゴールの近い位置でもこういった連動が見られれば、もっとチャンスが生まれると思います。

守備はというと、2試合続けて完封しましたが、PK(相手キッカーが足を滑らせて失敗)を与えるシーンもあり、万全とはいえないものだったと思います。
パスを繋ぐ相手に守備陣を引っ掻き回されていて、ボランチの遠藤選手や両CBの踏ん張りがなければもっと危険なシーンは多かったと思います。

一番気になったのは前線からのプレスが全く効いていなかったことです。プレスはかけているのですがかわされてしまい、連動した守備網というものが機能していませんでした。これによって対応が後手後手に回っていたように感じられました。
決勝トーナメントに出てくる国のFWはもっと決定力があると思いますので、そこにボールを渡さないようにしなければ。
プレスが効いていれば高い位置でのボール奪取とショートカウンターのシーンがもっとあったと思います。それはスピードのあるFWを活かすことにもなると思います。

これから守備の約束事や共通理解というものを植え付けるのは時間的に難しいとは思いますが、「網目」を少しでも細かくしてもらいたいと思います。過密日程で厳しいのは承知の上で。

次戦のサウジアラビア戦は選手や戦術のテストの意味合いが強くなると思います。
チーム全体の底上げや連携アップに繋がれば、と期待します。

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初戦は勝つことが第一 ~リオ五輪最終予選 対北朝鮮代表戦 [サッカー!]

肉体的にも精神的にもハードな試合だったと思います。
しかし、試合開始早々に挙げた得点を守り切ったことは試合内容はともかくとしてよかったと思います。

セントラル方式(集中開催方式)ですので、勢いに乗ったほうが有利ですし、精神的に楽になれるはずです。
2試合目からはプレーにも余裕が出るはずですので、好循環になると思います。

なによりフィジカルと気迫を全面に押し出してくる北朝鮮代表を退けたことはチームとしても選手個人としても大きな経験になったと思います。

そんな中でいいプレーは数えるほどでした。
早い時間に先制点を奪ったことで守備への比重が高くなったことと、押し込まれていたこともあり、また、ボールを失った時のリスクを取ったこともあって、攻撃時の枚数が足りず前線が孤立してしまっていたように思います。
また、カウンター狙いの戦術に切り替えることもできたと思うのですが、そういった意図が見えなかったのは残念です。

全体的につなぐプレーでの選手間の距離が遠く、自らリズムを失っていたと思います。

目についたのは接触プレーの弱さです。当たり負けするシーンや、体を寄せられてパスミスやボールコントロールを乱すプレーが多かったです。
更にゴール前でのファウルが多すぎました。再三のシュートを浴びましたが相手のシュートの精度に助けられた面は大いにあります。
また、相手のFWに対して日本のFWにひ弱さを感じました。サイズは変わらないのに。ボールを収めることができなければ2列目、3列目の選手は攻め上がれません。
フル代表でも言われることですが、こればかりはゲームで体を作るしかないと思います。とすると、接触プレーにちてのJリーグの判定基準の見直しが必要なんでしょうね。

ボランチの遠藤選手が攻守にわたって大車輪の活躍でした。なくてはならない選手ですね。フル代表での経験が自信につながったんでしょうか。

また、最終ラインの踏ん張りがよかったです。CBの植田選手はことごとく相手のハイボールをはね返していました。両SBはサイドの攻防を抑え、カバーリングもしっかり対処していました。オーバーラップしても果敢に勝負を仕掛けてサイドをえぐっていました。このチームのストロングポイントかもしれません。

次戦のタイ代表との試合は中2日なので、控え選手の起用があるでしょう。
チーム全体の引き上げとともに攻撃陣の爆発を期待したいと思います。

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同情の余地はあるけれど ~W杯2次予選 対カンボジア代表戦 [サッカー!]

テレビ中継で「格下」を連呼していたアナウンサーがいちばん相手をリスペクトしていなかったように思います。

スタメンを大幅に入れ替え、人工芝のピッチ、ベトナム製のボールという慣れない環境という要因に加えて、ゴール前ドン引きの戦術で臨んできたカンボジア代表に苦戦しました。

試合を通してぎこちなさしか印象に残りませんでした。
連係が取れないために足元へのパスが多くなり、スペースを狙ったパスは意思疎通が取れない。密集地帯で有効なワンタッチパスでの打開は意志と精度を欠いたものになっておよそ代表戦とはいえない代物でした。

シンプルにクロスを入れようにも高さのある選手がいない。崩してのクロスでないので、相手DFとのギャップが生まれず、1トップの岡崎選手の得意な形に持ち込めない。
両翼に配置された宇佐美選手、原口選手のドリブラーも個人技での突破ができずにいました。
ボランチで起用された山口選手、遠藤選手からDFラインの裏を狙うパスが出るのですが繋がりません。
チャンスらしいチャンスは前半終了前の藤春選手のポスト直撃のシュートだけでした。

逆にカウンター狙いの相手にボールを奪われて前掛かりの態勢を衝かれます。
相手FWのスピードにCBが翻弄され、イエローカードをもらうファウルでしか止められない有様です。サポートも遅く、リスクマネジメントができていたとはいいがたいものでした。

そんな中で後半から出場した柏木選手が好機を演出しました。
引いたポジションから精度の高い長短のパスを繰り出すことで守備ブロックにスペースを作ります。
獲得したPKは相手GKに防がれましたが、FKがオウンゴールを奪って先制します。
更に交代出場した本田選手が1トップばりのポジションをとってボールを収める効果もあり、試合終了間際に追加点をあげました。


アジアにおける日本の戦い方の悩みは、予選段階とW杯本番でのサッカーが真逆であることだと思います。
予選では強者であっても、W杯本選では弱者の立場になります。
予選で確実に得点をあげるには高さのある選手をターゲットに置くのが近道ですが、世界では易々と封じ込められてしまいます。かといって世界クラスの高さと強さを併せ持ったフォワードがいないのが現実です。
であれば世界で戦うための俊敏性と組織力という日本人の特性を活かしたサッカーを標榜するしかないのですが、予選では相手ディフェンスの人垣の前に埋没してしまいます。
改めてこの問題が浮き彫りになった試合だったと思います。

そして、試合に出場したほとんどの選手がこの問題を解決できる答えを持ち合わせていなかったことも。
チームの底上げと世代交代、どちらの課題にも追試が必要なようです。

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見どころのない試合でした ~W杯2次予選 対シンガポール代表戦 [サッカー!]

ホームで無得点だった前回の対戦に対する溜飲は下がりましたが、それだけ。

ちなみに、スタメンのうち、GK西川選手、DF森重選手、MF清武選手、FW金崎選手はプロとしてのキャリアを大分トリニータで始めています。なにげにすごいぞ、大分。

3得点のうち、2点はサイドからの攻撃でした。相手のディフェンス網が横に伸びていたせいもあってシュートコースが生まれたものでした。
狭い局面でパスが繋がり、連動性からシュートに持ち込めたのがよかったと思います。

ゴール前に人の壁を築いたときの相手の守備を崩すことはできませんでした。ドン引きだった前戦に比べると最終ラインがやや高めになっていたので、裏へのパスで好機を作り出そうとしていました。サイドからの突破のシーンもありました。
ダイレクトパスで相手マークにギャップを作るというシーンも多く見られました。
その意味では先発起用された金崎選手、清武選手、柏木選手という技術の高い選手が効いていたと思います。
なかでも金崎選手は1トップとして機能していたと思います。岡崎選手と武藤選手とのポジション争いが楽しみになってきました。

しかし、見どころはあまりなかったと思います。後半になると足が止まっていました。
勝利が最優先ですので、ボールポゼッションを高めるのは大事ですが、交代で入ったフレッシュな選手を使うための動きも見られず、効果的な交代と言い切れないものはありました。
まあ、選手の半分以上が欧州のクラブに属しているわけで、赤道に近いシンガポールの暑さはこたえたというのはわかりますが。

代表チームですから連係はある程度メンバーが固定されれば高まっていくと思いますが、それ以前の個々のプレーが気になりました。
CB吉田選手は軽率なプレーでピンチを招いていました。SB酒井選手はクロスの質の向上は見られず、守備でも軽いプレーが見られました。守備はいずれも最終予選では命取りになりかねないもので、早いうちになにかしらの手を打たなければならないと思います。

間をおかずにアフガニスタン代表とアウェーで戦います。勝ち点だけでなく、得失点差を積み上げることも必要だと思います。
是非ともフレッシュで戦える選手を起用してほしいと思います。

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やはりイランは強かった ~親善試合 対イラン代表戦 [サッカー!]

1-1の引き分けでしたが、イランの強さが際立っていました。決定機の多さでは日本を上回っていたと思います。
スタジアム容量の8万人という超満員ではありませんでしたが、アウェーでこういう相手とやれることが大事だと思います。

シリア代表戦もそうでしたが、日本の戦術が研究されているようでした。
ハリルホジッチ監督に代わってから多く見られるシーンとして、グランダーのクサビのパスをトップの選手に入れるというものがありました。そこから2列目の選手との連携でチャンスを作る狙いがあるのだと思います。
相手チームは明らかにそれを狙うようになっていました。守備ブロックをコンパクトにしてボールが収まるところを襲う。本田選手にはマンツーマンのマークが付いていました。
出しどころがないためにDFラインの裏を狙ってロングボールを入れるのですが、味方に渡る確率は低く、みすみす相手ボールにしていました。
サイドに展開しても手詰まってしまって、打開できるイメージがありません。ショートパスを繋いで相手陣形を崩そうとしたザッケローニ監督時代に積み重ねたものはどこに行ってしまったのでしょう。

全体的に(特に前半は)低調でした。両サイドが機能していなかったこともあるのかと思います。守備に追われたこともあって左サイドはほぼ「消えて」いましたし、右サイドはボールを持ちすぎて潰されていました。
イラン代表のフィジカルの強さに加えてチャージの上手さもあったと思います。日本の前線の選手が比較的軽量だったこともあるのですが、そこをかいくぐるためのサッカーを長年探ってきたのではないのでしょうか。時折その片鱗が見えましたが、いままで積み上げてきたものに新しく積み上げるというプロセスが感じられませんでした。

イラン代表の攻撃はシンプルで、ストロングポイントを活かしたものでした。とはいうものの、単純に前線にロングボールを蹴り込むのではなく、精度の高いボールを入れていました。
中盤から前で数的優位な状況でボールホルダーを囲みながらも易々と突破されてしまうなかで、流れの中で失点しなかったのは両CBをはじめとした守備陣の頑張りがあったためだと思います。逆に言うと、高い位置でのボール奪取ができなければハリルホジッチ監督の目指すサッカーの成就は難しいのではないかと思いました。
失点ですが、CB吉田選手が与えたPKは軽率以外のなにものでもなく、これがW杯予選であったら取り返しのつかない事態になっていました。吉田選手はこれ以外にもミスからピンチを招いていて、守備の要としての信頼を失いかねないプレーをしていました。

終盤は相手の疲労から追加点が狙えるチャンスがありました。決めきれないもどかしさが残りました。

思えば、ここ数試合はずっとこんな感じで、倦んだ印象が拭えません。行き詰っているのでしょうか。
なにかしらの打開策が必要なように感じました。

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前半と後半では別チーム ~W杯2次予選 対シリア代表戦 [サッカー!]

結果だけみると3-0と快勝ですが、上を目指すなら全くダメな試合内容だったと思います。

前半はゲームと呼べるような代物ではありませんでした。
マンツーマン気味の守備を敷いてくる相手に対して楔のパスが入れられません。ボランチが組み立てに加われない状態で、最終ラインから1トップの岡崎選手への浮き球のパスはことごとく潰されていました。
サイドを起点に攻撃を組み立てようにもイージーミスでカウンターをくらうシーンが多かったです。相手のシュート精度の低さに助けられました。最終予選だったらと思うとぞっとしました。
サイドを抜け出してのクロスがありましたが、相手の守備陣形が整っているうえにアタッカー陣に上背がない現状ではもう少し工夫があってもいいのではと思いました。

先制のPKのもとになったのは岡崎選手がサイドに流れて倒されたものでした。スペースがあったこと、そこにパスを送り込んだ長谷部選手の判断力、岡崎選手のスペースを衝く上手さと相手のファウルを誘う マリーシア(ポルトガル語で「ずる賢い」)プレーが重なり合ったものでした。
ハリルホジッチ監督は1トップは常にゴール前に張っていることを指示しているようですが、適性を含めると岡崎選手はスペースを衝いたり空けたりするプレーのほうがいいと思います。

先制したことでシリアが前に出ざるを得なくなり、スペースが生まれました。
細かなパスが通るようになり、前半は「消えていた」香川選手がリンクマンとしての動きをするようになりました。2点目は香川選手のサイドを突破したプレーから生まれました。テレビで見ていて、マイナスのボールを味方に合わせるかと思っていましたが、ゴール前に股抜きのパスを出すとは思いませんでした。
味方が反応していなければGKへのバックパスという緩いボールに反応していたのは岡崎選手でした。
香川選手と岡崎選手のいい面がマッチしたゴールでした。

とはいえ、後半になっても雑なパスで自らリズムを崩すようなプレーは散見され、むしろ個々の技量を含めてチーム力が落ちているのではないかという思いをいだきました。

5日後にイラン代表とアウェーで親善試合が組まれています。
最終予選を見据えて、今の代表チームの立ち位置が見えるのではないかと思います。

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用兵の妙 ~W杯2次予選 対アフガニスタン代表戦 [サッカー!]

アウェーを連呼するテレビ中継でした。FIFAランキングには一切触れず、しかも中立地(隣国だけど)であってアウェーじゃないし。公平な報道じゃないよね。なにをそんなに不安を煽りたいのか>TBS?

この試合で一番よかったのは原口選手だったと思います。
左から積極的にドリブルで仕掛けていました。安易なボールロストはなく、相手がファウルで止めるしかないプレーをしていました。香川選手の2得点も原口選手が起点になったものでした。
ハリルホジッチ監督は原口選手を評価しているのかしていないのかよくわかりません。(多分評価している) トップ下やボランチで試したり、この試合では終盤で右SBに移していました。もっともガス欠を起こしていた(ように見えた)ので、効果的なプレーは見られませんでしたが。

大量得点の要因にはアフガニスタン代表の守備もあったと思います。ゴール前ドン引きではなく、やや高い位置での守備ブロックを敷いていました。
ボランチの2人にもマークがついた状態で、CBの2人がボールを配給するシーンが多かったです。

守備ブロックが高いということはスペースができるということで、縦や斜めのパス、大きなサイドチェンジ、守備ラインの裏へのパスが通り、様々なバリエーションのプレーが生まれました。
前の2試合でパスの供給役だったボランチの選手も相手ゴール前に侵入して好機を生み出していました。

左右にボールを振って相手の守備網をズレさせたり、クサビのパスを入れて2列目から飛び出したりと随所にいいプレーがありました。それが6得点に結びついたのだと思います。

欲を言えばもう2~3点は取れたんじゃないかと思います。
トラップミスやパスミスが目立ちましたし、枠に飛ばないシュートもあります。相変わらずクロスボールの精度は低いです。
サッカーはミスのスポーツといいますが、技術的な向上を図らないとこれからの展望は描けないのかなと思います。

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工夫はあっても精度が低い ~W杯2次予選 対カンボジア代表戦 [サッカー!]

もっと得点できたと思いますが、ゴールまでのプロセスもパスやトラップやシュートの精度が低いためにゴールに繋がりませんでした。

ドン引きの相手に対して圧倒的なポゼッションを保ちながら3点しか取れなかったのは、すべてのプレーの精度が低かったからだと思います。

大きくサイドチェンジをする、ダイアゴナルな動きやパスを出すといった、マークを剥がすためのプレーはしていましたが、剥がしたところにパスが来なかったり、マークがついているところにパスを出したりと、相手にとって守りやすい攻撃をしている印象を覚えました。

また、クロスではゴールライン際までえぐってなど様々なパターンの攻撃をしていましたが、ラストパスの精度が低く、決定機を作り出すまでいきませんでした。アタッカー陣に高さがないせいもありますが、1トップの岡崎選手であれば高さはなくともシュートに至る得意な形があり、そういった種類のクロスをあげるべきだったのではないかと思います。
代表キャップ数の少ない選手が多かった東アジアカップならともかく、送り手も受け手も長くプレーしているのであれば猶更です。

ミドルシュートにしても、枠に飛ばしてほしい。相手がブロックするならともかく、ふかす場面ばかりでため息しか出ませんでした。

プレーの精度以外にもワンタッチプレーでのパスワークに数人が関わるといった場面もありませんでした。トラップをしては相手を探すようなシーンに、ザッケローニ監督時代から隔絶されてしまっている感がありました。メンバーはほとんど変わっていないはずなのに。

チームとして退化している感が拭えません。世界を見据えての「縦に速いサッカー」というフレーズだけでは最終予選はおろか2次予選すら勝ち抜けるようには思えません。

とはいえ、明日はアウェーでのアフガニスタン代表戦です。
選手も監督も、なんらかの道筋を示してほしいと思います。

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